こんにちは。ご無沙汰しております。
前回までのコラムで自分を知る→自己分析についてお話をいたしました。あれから時間が少し経ちましたが皆さんの中で上手く進んでいますか?
まだ上手く出来ていないという方、やってみたけどよく分からず止めてしまったという方、そもそもこのコラムに初めて来たという方、改めて前回のコラムを確認してもらうとともに、不明点あればぜひお気軽にご連絡いただければと思います。
前回コラムはこちら
さて、今日は企業研究についてお話をしたいと思います。
調べる媒体はたくさんあり、そして中には間違っている情報も出回っていたり、色々繰り返していくうちに結局イメージだけで話が進んでしまって、なんか無駄な時間が多かったような・・・なんてことが起きないように!!どこで情報集めてられて、どこまでやれば良いのか、といった話をしていきますね。
1.何のためにやるのか
企業研究ってなんでやると思います?
自分のこともあれやこれやと知り、企業のこともあれやこれやと知り。。。そんなに知らなくたっていいじゃん!!って声が聞こえてきそうではありますが。。まぁ筆者の戯言にもお付き合いください。
そうはいっても、就職活動!企業研究!ってなるとなんか気難しく遠い話に聞こえてしまうかとも思うので、今回は学生の皆さんに少しでも身近に感じやすいように「恋愛の話」に例えて進めてみたいと思います。
草食系が云々といわれる昨今かもしれませんが、まだまだ青春を謳歌されている皆さん、他人に好意を抱くことの一度や二度はあるのではありませんか?
イメージしてください、あなたのクラスの中にとても気になる人がいます。
「あの人、かっこいい(orかわいい)」
仮にその気になる人をAさんとしましょう。Aさんは同性異性問わずみんなからの人気者で、好意を寄せる人はあなたの他にもいるようです。
「Aさんと一緒にご飯とかしてみたいな、出来れば二人きりで、あわよくば付き合って、、、」
とあなたは考えますが、いきなりデートに誘ってもAさんに断られることは明らか、周りのライバルたちも色々アピールして必死な様子です。
あなたはそのライバルたちが大勢いる中、Aさんに自分とデートに行ってもいい(出来れば行きたい)と思わせるために、あなたはAさんのことを色々調べます。何が好きで、何が嫌いで、最近どんなことをして、何にはまってて、、、そういう背景を持ってAさんにOKと言わせられるようなデートプランを考えて
「今度一緒に〇〇行こうよ」
「□□自分もやってみたいんだよね、一緒にどう?」
というような感じでAさんを誘います。
そしたらAさんもちょうど行きたかった(やってみたかった)内容に喜んで、一緒に行こうと答え、初めて2人きりで出かけることが実現します。当日お昼に集合して、ランチをして、水族館行って、、、きっとそのデートの中では今まで以上にお互いのことを話します。そして楽しい一日が終わり、デートの余韻に浸ります。
「今日は楽しかったね、また一緒に遊ぼうね」
けれどあなたはこれで終わってはいけません。せっかくAさんのハートが自分に向きつつある今、ここで関係を戻したら今までの努力が水の泡です。あなたは次のデートにつなげるために連絡を取り合いながら新たなデートプランを提案します。
「今度は**にテレビで紹介されたご飯屋さんに行かない?窓からの夜景がすごくきれいで・・・」
そんな風なやり取りやデートを何回か重ね、ある二人だけの帰り道にあなたはAさんに自分の胸の内を伝えます。
「Aさんのことが好きです、付き合ってください」
そしたらAさんも喜んで
「はい、よろしくお願いします」と。2人は晴れてカップルをなり、きらきらと輝く春がやってきました。めでたしめでたし。
と、現実はこんな風にスムーズにいくことは難しいかと思いますが、この話の中に就活に関わる多くのヒントが隠れているのにお気づきでしたでしょうか?
図1は採用の一般的な流れを表しています。前回話したのは左上の「自己分析」という部分、今回話しているのが「企業研究」という部分になります。
インターンシップや会社説明会などは、基本的には今回話をしている「企業研究」の部分に入ると思ってください。またこの他にも、例えばグループワークや筆記試験といった記載ないものも現実としてはありますが、適宜当てはまるような場所にはめて考えてもらえばよいと思います。
さて、どうしてこの就活の話の中に恋愛の話を出したかと言いますと、一般的なカップル誕生の流れを似たような図2のような形になりませんか?
もちろん現実問題として、こんな風にうまくはいかないことの方が多いかもしれませんが、大きな流れとしてはさほど間違いはないのではないでしょうか。
図1と図2を見比べてもらえるとわかりますが、似たよう流れを進むことがお分かりいただけるかと思います。
好きな人を振り向かせるのに、いきなり「好きです、付き合ってください」という人はいないでしょう。相手のことを知りながら、自分のアピールをしながら、段々とお互いの距離を縮めていくのはないでしょうか?
その時、自分のことを上手く伝えられないと相手に自分の良いところは伝わりませんよね?この部分が、就活でいうところの自己分析につながってきます。自分の良いところ、出来ること、得意な分野、好きなこと、それを相手に伝えて相手は自分を評価します。就活も同じです。自己分析はその伝えるべきことが何かを探す作業でしたね。
同じようにただ自分の良いところをやみくもにアピールしても相手の心にヒットしないと何も変化はおきないですよね。そのために相手の好きなことや嫌いなこと、何が得意で、普段どんなことに興味を持って、ということを色んな方法で調べませんか?それが就活でいう、企業研究です。
そもそも知っていく中で「実はこの人思ってたのと少し違う」となるかもしれませんよね。それは企業にも同じことが言えます。色々調べていく中で、「この会社、イメージとなんか違うかも」と気付ければ、あなたが知らない一面に出会えたことでもありますし、それに伴い自分が率先して選ばない企業となったかもしれません。それに気づかずにそんな企業から内定をもらい、入社をしたら、、、?
「イメージとなんか違ったわ」
「自分とはなんか合わないわ」
となり退職、転職へとなってしまうことがしばしば。。。
なんのために企業研究をやるか、をまとめると
・その企業の姿をきちんと確認するため(得意分野、苦手分野、これからの将来像、など)
・その企業が自分に合っているかを確認するため(働くイメージが湧くかどうか など)
になります。
2.どうやって進めるか
企業研究する理由がなんとなくイメージ出来ましたか?
続いてはではそんな企業研究をどうやって進めていくか、ですが、調べる情報媒体は現代においては数多くあります。例えばであげてみると、、、
・会社HP
・就活サイト、就活掲示板(SNS含む)
・本や雑誌
・インターンシップ
・企業が自社で主催をする会社説明会
・某就活サイトが運営するような合同説明会
・OB/OG訪問
・学内の就職支援センター(※学校により呼び名は様々です。)
と、中々の数が上がります。
どれが一番良い、ではなく、それぞれに一長一短があるので、自分が企業研究をする際には複数個を組み合わせて勧めてみるといいででしょう今回はそれぞれの特徴を記載していきます。
2-①.会社HP
会社HPはかなりの確率で多くの企業が持っていると思います。インターネットでその企業名を検索すれば、きっと出てくることでしょう。企業によって掲載内容、量など様々ですが、その会社の情報については一番多く掲載されている情報媒体になるのはないでしょうか。
内容を確認することはもちろんですが、そもそも会社HPを持っている持っていないというのも一つの選ぶ基準になるかもしれません。また、更新履歴の有無や(数年前で更新が止まっている、など)も見るべきポイントの一つかなと。
また何より世間にオープンにされている情報たちですので、皆さんからすれば情報獲得がしやすい部分ですし、面接官からすれば突っつきやすい点があります。
「うちのHPに〇〇っていう商品が乗っているんだけど、これについて、、、?」
イメージはこんな感じです。
自社のHPで公表している内容ですから、それについて間違いはないはず。(それが嘘ならそれはそれで大きな問題です。)
つまり非常に多くの情報がありかつその情報の信頼性が高いので、個人的には現代の就活において、この会社HPは一番最初に確認すべきポイントの一つかとも思います。
但しデメリットもあります。特に大手大企業のHPを見るとありがちなのですが、情報が多すぎる点があります。複数の事業を持っていたり、事業領域が広い会社のHPを拝見すると、非常に細かく丁寧に説明や紹介がされているのですが、就活という限られた時間の中で、他にも多くの企業研究をしなければならない、という状況の中で考えると消化不良に陥る可能性が高いです。
なのでその会社を全部を、という発想ではなく少しずつ紐解いていくような形で利用することを勧めます。
【会社HPのメリット・デメリット】
<メリット>
・情報量が多い
・情報に信頼性がある
<デメリット>
・情報が多いために、処理しきれず時間がかかる
2-②.就活サイト、就活掲示板
これも多くの皆さんが使うものたちかと思います。既に利用されている方も多いかもしれません。大企業が多く登録している就活サイトもあれば、特定の業界に限定した就活サイトもあったりと、各会社ごとにカラーが異なりますのでぜひ使い分けを図っていただければと思います。
そんな就活サイト、自分がエントリーをしている企業の一括管理や、会社の説明会などの開催情報などを配信してくれたり、選考に向けた準備のサポートや企業相性や適性を調べてもらえるなど、利用するメリットは多分にあると思うので、これも就職活動をするにあたっては活用すべき情報媒体かとも思います。
また登録されたユーザー情報をもとに、皆さんのもとに有益な情報が多く配信されますので、どこかの就活サイトには登録をしてもらいたいところです。
これにもメリットがあればデメリットがあります。
デメリットの1つ目は「就活サイト便利だ!」となって複数登録をすると、管理が大変になります。特にメールや連絡のやり取りについて、重要な企業からのメールが就活サイトから送られてくるメールに埋もれてしまうリスクが出てきます。
またデメリット2つ目として、特に掲示板に言えることですが情報の信頼性が担保されていないという点です。「企業に対する評価」みたいなページがある場合、ここには就活生たちの口コミが掲示されていくことがほとんどですが、その言葉たちが本当かもしれないし、間違いかもしれない、ということを考慮して判断する必要がでてきます。
私が担当者の頃にこんなことがありました。
企業の説明会を行う日、当日の朝は小雨が降るヒンヤリとした気温でした。そして朝の通勤ラッシュがいつもより混んでいたからでしょうか、電車も数分ダイヤが遅れるような状態で、会場の準備をしながら「今日は遅れてくる学生さんが多いかな」と考えていたのを覚えています。
いざ受付が始まると、きちんと受付をすませてくれる学生さんたちはもちろんいましたが、やはり来ない学生さんもいらっしゃいました。ただ、この日は少し違いました。明らかに来ない学生さんが多いのです。これまでにも、当日ドタキャンをする学生さんとは何度か出会いましたが、開始予定時刻が近づいきているのに今日の受付率は明らかにおかしいと感じました。それでも来ている学生さんたちはいますし、「人いないから中止ね」なんてそんな馬鹿な話があるわけがないので、既に着席している学生さんと雑談しながらスタート時間が来るのを待ちます。
その雑談の中で一人の学生さんが教えてくれました。
「**(会社名)の説明会、雨の為中止、なんてあったから、やらないと思ってました。来て良かったです!」
ん?言ってる意味が分からない。
よく聞くと、某就活掲示板にそのような書き込みがあったとのこと。
この書き込みが理由で来なかった学生さんがどれだけいたのかは定かではありません。体調不良や学業の事由、他の致し方ない理由もあったかかもしれません。こういう書き込みをする人がそもそもダメだと思いますが、そういう事態が往々にして起こりうるのがインターネットという情報媒体です。特に参加者みんなでコミュニティを作って行うようなところにはほぼ100%こうした事態は起こると筆者は思っています。なので、情報源としては、ものすごくいいツールだと思いますが、ただ上記のような間違い情報が出回ることだってあるというのを理解した上で、上手く活用していただきたいです。
【就活サイト、掲示板のメリット・デメリット】
<メリット>
・情報を一元管理でき、比較まとめやすい
・説明会など有益な情報を配信してくれる
・就活を進める上でのサポートが受けられる
<デメリット>
・複数サイトを登録してしまうと、重要な連絡などが埋もれてしまう可能性が高い
・情報の信頼性が確保されていない部分も一部ある
今回はここまでにしましょう。インターネットに付随するデジタルな情報媒体の紹介を今回しました。次回以降には「3.本屋や雑誌」といったアナログ的な情報媒体に話を変えていきます。
あと1ヵ月ちょっともすると就活が本格スタートですね。いいスタート切れるように今から徐々に準備始めてください!!
またお会いしましょう!
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